Coil to Coilの伸線と異形線材
スチールワイヤー（鋼線）の高信頼検査
スチールワイヤー（鋼線）は比較的扱いやすいため、多くの最終製品に使用されています。FOERSTERは非破壊の渦電流方式を用いて材料品質を監視し、欠陥を明らかにします。
技術リーダーとして、弊社は丸鋼線の検査に精通しているだけでなく、複雑形状の鋼線の検査においても数十年の経験があります。そのため、平型や楕円形、長方形、台形、半円形、四角形などから、お客様固有のユニークな形状まで、さまざまな形状に対応できます。また、柔軟性のある海上パイプラインなどに使用されるZ型ワイヤーの需要も増加しています。
FOERSTERは、多種の貫通型試験コイルとプローブを幅広く取り揃えており、お客様の線材に最適な検査ソリューションを提供します。異形線材については、形状に適合した試験コイルの用意があるほか、高分解能検査のために独自の貫通コイルを開発することも可能です。以下のページでは、弊社の多くのソリューションの一部をご紹介します。
丸鋼線
Coil to Coilの伸線工程では、原材料の欠陥や不規則性に起因する長手方向の欠陥が発生することがあります。この工程で、例えば伸線ラインでは、FOERSTERの回転ヘッドは、直径2mm以上の線材の表面欠陥を確実に検査することができます。
その結果は検査システムによって評価され、文書化されます。さらに、FOERSTERの特別な評価ソフトウェアは、工程の最適化を目的とした統計的な欠陥分析を行います。継続的な検査により、表面品質に大きな変化が検出され次第すぐに製造工程へ介入することが可能となり、製品の品質が保証されます。
懸架ばね用スプリングワイヤー
自動車産業でサスペンションスプリングの製造に使用されるスプリングワイヤーは、極度の応力に耐えられなければなりません。材料に欠陥があると、ばねがすぐ破損する恐れがあります。材料品質を監視して不良材料の使用を防ぎ、その結果を文書化するために、全数検査が不可欠です。
CIRCOGRAPH検査システムは、材料表面の亀裂の有無を検査するために使用されます。センサーが材料周囲を高速で回転するため、材料表面全体を完全にカバーできます。
Z型異形線材
特殊形状ワイヤーの例として、柔軟性のある海上パイプラインで使用されるZ型があります。この特殊形状は、内部パイプの柔軟性を保ち、水中の高圧からの機械的保護の役割を果たします。FOERSTERはZ型ワイヤーの検査のために、形状に正確に適合した6つのセグメントを備えた特殊な浮動型貫通試験コイルを開発しました。欠陥を確実に検出するため、計6個のセンサーが要所に配置されています。
DEFECTOMAT DAの試験エレクトロニクスは、欠陥の正確な位置特定を可能にします。さらに、コイル内の6つのセグメントが、より高い欠陥分解能を実現します。センサーの数は検査材料の形状に依存しますが、新世代のDA装置では、事実上センサーの数に制限はありません。これにより、最も複雑な形状でも経済的な検査が可能です。
バルブスプリングワイヤー
楕円形の断面を持つバルブスプリングは、最新の高性能エンジンに使用されています。この形状は、エンジンの高速回転で極端な負荷がかかる時にもスプリングに強度を与えます。この形状は、バルブスプリングの故障・全損の防止が目的なのです。
弊社の装置は、バルブスプリングワイヤーの縦・横両方向の欠陥を検査します。回転ヘッドを使用して楕円ワイヤーを検査する場合でも、距離補正によって安定した検査感度が保証されています。また、対象の楕円ワイヤー形状に適合するお客様固有の貫通試験コイルを開発し、DEFECTOMATと共に使用することも可能です。
JQA-QMA12333